エアコンの冷房と除湿の電気代はどちらが安い?比較してみよう ジメジメした梅雨時や暑い夏には、エアコンの使用が欠かせません。エアコンを使用する際に、「冷房と除湿、どちらが電気代を抑えられるのだろう?」と気になる方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、エアコンの冷房と除湿、それぞれの特徴と電気代の違いを比較し、節電に役立つ使い分けのコツについて解説します。利用シーンに応じて、冷房と除湿を上手に使い分け、効率的に節電しましょう。
 
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■目次
  まとめ
 

エアコンの電気代は冷房と除湿のどちらが安い?

冷房と除湿の電気代でどちらが安いのかは、使用する環境や除湿のモードによって異なります。除湿には複数のモードがあり、代表的なものは次の3つです。
 
  • 弱冷房除湿
  • 再熱除湿
  • ハイブリッド除湿

また、冷房の電気代も、室温や湿度、運転時間、使用環境によって変化します。

冷房と除湿の3つのモードごとの機能と電気代が安い順を表したものが下表です。
 
冷房 除湿
弱冷房除湿 再熱除湿 ハイブリッド除湿
機能 室温を下げる 微弱な冷房運転をする 室内機内で空気を冷却除湿し、温度が下がりすぎないように、温めた空気を室内に戻す 冷却した空気と室内の空気を混ぜて、室温に近い状態で送風する
電気代の安い順 3 1 4 2
※除湿方式・名称・電気代は機種によって異なります。詳しくは各メーカーの公式ホームページなどをご確認ください。

ここでは、冷房と除湿それぞれの電気代について、詳しく見ていきましょう。
 

冷房の電気代

冷房の電気代は、エアコンの機種や設定温度、室内の断熱性、外気温などによって変わるため、一概に「いくらかかる」とはいい切れません。そこで、参考としてカタログに記載された消費電力をもとに、電気代の目安を算出しました。

例えば、パナソニック製のLXシリーズ(8畳用)の場合、消費電力は約0.5kWとされており、これをもとに電気代を算出すると、1時間あたりの電気代は15.5円となります。仮に1日12時間使用した場合、1日当たり約186円の電気代がかかる計算です。

<試算条件>
◇エアコンの機種
パナソニックLXシリーズ(2027年度省エネ基準クリアモデル)
出典:住宅設備エアコン総合カタログ2025/春夏号|パナソニック

◇電気代の計算方法 1時間あたりの消費電力(kW)×使用時間(h)×料金単価(円/kWh)
=0.5kW×1h×31円/kWh=15.5円

※電力料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として設定している「31円/kWh」を基準に算出
出典:よくある質問 Q&A|公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会
 

除湿の電気代

除湿運転の消費電力は、メーカーのカタログには明記されていない場合が多く、冷房のように具体的な電気代を算出するのは難しいのが実情です。しかし、大まかに電気代が安い順に並べると、「弱冷房除湿」→「ハイブリッド除湿」→「再熱除湿」の順になります。

それぞれの除湿方式には仕組みや特性に違いがあり、消費電力や快適性にも差が出てきます。ここでは、各除湿モードの特徴と、電気代の傾向について、詳しく見ていきましょう。
 

弱冷房除湿

「弱冷房除湿」は、取り込んだ空気を軽く冷やしながら、その空気に含まれる水分を排出して部屋に戻す機能です。いわゆる「除湿運転」や「ドライ運転」はこの弱冷房除湿であり、冷房ほどではないものの、室温もある程度下がるため、蒸し暑さを和らげるのに適しています。

消費電力が比較的少なく、電気代も冷房より安くなるケースが多いのが特徴です。手軽に湿度を下げたいときや、気温が高すぎない時期におすすめです。
 

再熱除湿

「再熱除湿」は、一度空気を冷やして湿気を取り除いたあと、必要に応じてその空気を再加熱し、元の室温に近い状態に戻してから室内に戻す機能です。室温をほとんど下げずに湿度だけをコントロールできるため、冷えすぎが気になる方にも向いています。

冷やした空気を再び加熱する工程があるため、冷房やほかの除湿モードよりも消費電力量が多く、電気代は高くなる傾向があります。とくに、夏場以外の梅雨時などに適しているモードですが、電気代には注意が必要です。
 

ハイブリッド除湿

「ハイブリッド除湿」は、冷却した空気に室内の温かい空気を混ぜることで、温度を下げすぎずに除湿する機能です。冷房ほどのパワーは必要とせず、また再熱除湿ほどエネルギーを消費しないため、電気代は中間程度となります。

快適性と節電のバランスが取れた除湿モードといえますが、弱冷房除湿よりも室内が冷えにくい点に注意が必要です。室温をなるべく保ちながら湿度を快適に保ちたい場合に適しており、日中の室温が安定している時間帯などに向いています。
 
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エアコンの冷房と除湿は上手に使い分けることで節電に

エアコンの冷房と除湿は、それぞれに特化した機能を持っており、上手に使い分けることで無駄な電力の消費を抑えることができます。実際のところ、冷房と除湿の電気代に極端な差はなく、目的に応じた使い方をすることが節電のポイントです。

例えば以下のように、時期や過ごし方に応じて使い分けると良いでしょう。
 
冷房 除湿
弱冷房除湿 再熱除湿 ハイブリッド除湿
目的 室温を下げる 微弱な冷房運転を続ける 室内機の中で空気を冷やして除湿し、下がりすぎた空気を温めて室内に戻す 冷却した空気を部屋の空気と混ぜ、室温に近づけた状態で送風する
部屋の温度 下がる 少し下がる あまり下がらない やや下がる
利用シーン 温度を下げることを最優先するとき 梅雨などの蒸し暑い時期 気温が低いが湿度を下げたい日や、体を冷やしたくない就寝時 部屋を冷やさずに湿度を下げたいとき

湿度が高く蒸し暑い日には除湿運転が適しており、カラッとした涼しさが得られます。一方で、気温そのものが高くて暑さが厳しい日は冷房運転でしっかりと温度を下げるほうが快適です。

また、就寝中のように緩やかに室温と湿度を調整したいときには「弱冷房除湿」や「ハイブリッド除湿」が有効です。梅雨時や雨の日など、外気温がそれほど高くないけれど湿気が気になるときには再熱除湿を活用すると、温度を下げすぎずに快適な室内環境が保てます。

このように、時期や体感温度、生活シーンに合わせて使い分けることで、無駄な電力を抑えながら快適に過ごしやすくなるでしょう。
 

冷房と除湿を使い分けること以外にできる節電対策

冷房と除湿の使い分けは効果的な節電方法の一つですが、それ以外にもエアコンの電気代を抑えるコツはあります。エアコンの効率的な運転を実現するためには、運転モードの選択だけでなく、日常のちょっとした工夫や設備の見直しが重要です。

ここでは、電力消費を抑えつつ快適さもキープできる具体的な節電対策をご紹介します。
 

自動運転にする

エアコンの「自動運転モード」は、搭載された温度・湿度センサーが室内環境を検知し、自動で運転を調整する機能です。

例えば、室温が高ければ冷房運転を、湿度が高ければ除湿運転を自動的に行い、快適な環境を保ちます。風量や温度設定も自動で調整されるため、手動で設定する手間が省け、冷やしすぎや除湿のしすぎといった無駄を防げることがメリットです。これにより、電力消費を抑える効果が期待できます。
 

設定温度を上げる

エアコンの設定温度を見直すことは、もっともシンプルで効果的な節電対策の一つです。環境省(*)によると、エアコンの冷房時の設定温度を1度高くするだけで、消費電力を約10%削減できるとされています。

なお、快適さを保ちつつ省エネを実現するための室内温度の目安として、夏は28度、冬は20度にすることが推奨されています。ただし、この温度は設定温度ではなく室内温度です。

推奨温度はあくまで目安となるため、住まいの構造や広さ・湿度といった条件のほか、高齢者や小さなお子さま、ペットがいるご家庭など、それぞれの状況に応じて調整することが大切です。

*出典元:エアコンの使い方について | 家庭部門のCO2排出実態統計調査|環境省
 

定期的に掃除を行う

エアコンのフィルターや内部の汚れは、運転効率の低下を招き、結果的に消費電力量が増える原因となります。とくにフィルターにホコリやゴミが溜まると、空気の流れが悪くなり、エアコンが必要以上に力を使って冷やそうとするため、余計な電力がかかってしまいます。

目安としては、2週間から1か月に1回程度のフィルター掃除や、軽い点検を行うことが望ましいです。また、室外機の周囲にも注意が必要で、ゴミや雑草などで風通しが悪くなっていると、熱を効率よく排出できず運転効率が下がります。定期的な清掃やメンテナンスを行うことで、電気代の節約につながるでしょう。
 

省エネ性能に優れたエアコンに買い替える

エアコンを10年以上使用している場合は、省エネ性能に優れた新しいモデルへの買い替えを検討することもおすすめです。

最新のエアコンは、消費電力を抑えながら高い冷暖房効率を実現しています。経済産業省の試算によると、2013年製のモデルと2023年の省エネモデルを比較すると、年間で約15%の省エネ効果(*)があるとされています。

エアコンの省エネ性能は、製品ラベルや「統一省エネラベル」をチェックしてみてください。統一省エネラベルは、製品の省エネ性能や経済性を示したラベルであり、以下の項目が記載されています。
 
  1. 多段階評価点(★の数):省エネ性能
  2. 省エネルギーラベル:省エネ基準の達成度
  3. 年間目安エネルギー料金

鈴与商事では、省エネ性能に優れたエアコンを豊富にお取り扱いしています。量販店対抗価格と、地元業者による安心・丁寧な施工でご提供していますので、電気代が気になる方や長期的な節約を目指す方は、ぜひお気軽にご相談ください。
 
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*出典元:機器の買換で省エネ節約|経済産業省資源エネルギー庁
 

電力会社を乗り換える

電気代を根本的に見直す方法として、「電力会社の乗り換え」も有効な手段です。

とくにエアコンは、夏や冬の電力使用量が集中する時期において、家庭の中で大きな割合(*)を占める家電の一つです。そのため、電力会社を見直すことは、年間を通じて大きな節約効果が期待できます

電力自由化が進んだ現在では、契約する電力会社を自由に選ぶことができ、料金プランや割引サービスも多様化しています。まずは現在の契約内容を確認し、他社の料金プランと比較したうえで、最適な乗り換え先を検討してみてはいかがでしょうか。

鈴与商事の「鈴与のでんき」は、120年におよぶエネルギー事業を通じて、安定した電力供給と安心のサポート体制を提供しています。電気代が従来よりもお得になるだけでなく、ガスなどほかのサービスとまとめてご契約いただくことで、よりお得に利用できますので、ぜひこの機会にご検討ください。

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*出典元:夏季の省エネメニュー|資源エネルギー庁 
*出典元:冬季の省エネメニュー|資源エネルギー庁
 

まとめ

エアコンの冷房と除湿の電気代には、大きな差はありません。それぞれ役割が異なるため、室内の状況や目的に合わせて使い分けることで快適かつ無駄な電力消費を抑えることにつながります。

また、日々の使い方を工夫するだけでなく、エアコン自体の見直しも節電に効果的です。現在古い機種をお使いの場合は、省エネ性能に優れた最新モデルへの買い替えや、電力会社の乗り換えによって、長期的な節約効果が期待できます。

鈴与商事では、各メーカーの高性能エアコンを豊富に取り揃えています。また、地域密着で安心な電気サービス「鈴与のでんき」もご提供しております。

エアコンの買い替えや電気料金プランの見直しに関するご質問やご相談がございましたら、どうぞお気軽に鈴与商事までお問い合わせください。専門のスタッフが、お客様の暮らしに寄り添ったプランをご提案し、快適で経済的な暮らしの実現をサポートさせていただきます。

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